感覚の中にあるものを、
音と映像の構造へ変換する。
「思考と構造」は、音楽、映像、言葉を一つの世界として設計する、個人制作の音楽映像作品です。
曲を作り、その曲から映像をつくり、タイトル、文字、色、動き、公開方法までを一つの作品として構成しています。
異形|2026
「思考と構造」は、私自身の感覚や記憶、違和感を、音楽と映像によって外部化するために始めた作品です。
音、言葉、色、人物、空間を組み合わせながら、まだ名前のない感覚に形を与えています。
Fragments from Chapter 01
制作の出発点にあるのは、論理ではなく感覚です。
だるさ、欠落、記憶、違和感、美しさ、異物感。それらを説明するのではなく、音と映像によって、そのまま体験できる状態へ変換します。
一方で、作品の画面構成、時間、反復、色彩、視線の動きには、明確なルールを与えています。偶然に見えるものの内部に構造をつくる。それが「思考と構造」という名前の意味です。
同じ画角の中で、時間と関係だけを変化させる。「美しいままで」構成フレーム
変わらない一つの部屋の中で、
人と時間だけが入れ替わっていく。
固定された画角を使い、椅子、人物、時間の変化によって、残るものと失われるものを描いた作品です。一つのフレームを約三日間として扱い、三脚の椅子を基準に場面を構成しました。
最後には新しい住人が現れます。過去が消えたあとにも、場所だけは残り続けます。
三脚の椅子を基準に、人物の関係を構成した。
画面は変えず、時間だけを進める。
記憶が去ったあと、別の生活が始まる。
Music / Film / Art Direction / 2026
人間の輪郭から外れていくものを、
美しさとして描く。
身体、物質、空間の境界が曖昧になり、異質なものへ変化していく過程を描いた作品です。恐怖としてではなく、既存の形から解放された新しい美しさとして、異形を構成しています。
人間と異物の境界を曖昧にする。
不気味さを、美しさへ変換する。
人物ではなく、存在そのものを設計する。
Music / Film / Art Direction / 2026
存在しない場所の記憶。
現実には存在しない土地を、色、建築、光、音によってつくり上げた映像作品です。物語を説明するのではなく、かつてそこを訪れたことがあるような、曖昧な記憶だけを残します。
実在しない土地に、固有の光と時間を与える。
風景から物語を想像させる。
説明ではなく、記憶として残す。
Music / Film / Art Direction / 2026
Music / Film / Art Direction / 2026
「思考と構造」では、作品ごとに異なる人物、場所、色、質感を使用しています。それでもシリーズ全体が一つの作品として見えるように、いくつかの共通した視覚言語を設定しています。
固定された視点。人物と空間の距離。説明しすぎない物語。静止と反復。美しさの中に残る、わずかな異物感。
映像の技法を統一するのではなく、作品を判断する美意識を統一しています。
Fixed Perspective
固定した視点によって、変化を強調する。
Distance
人物を説明せず、空間との関係で見せる。
Repetition
反復の中に、小さな違いをつくる。
Beauty / Discomfort
美しさの中に、完全には馴染まないものを残す。
制作は、音楽を完成させてから映像を付けるという一方向の工程ではありません。音、言葉、映像、構成を往復しながら、一つの感覚に最も近い状態を探していきます。
まだ言葉になっていない感覚や場面を捉える。
感情の速度、反復、距離を音として構成する。
人物、空間、色、質感を定め、世界の規則をつくる。
時間の流れ、カット、静止、変化を設計する。
タイトル、サムネイル、短編映像、SNSでの見せ方までを作品として統一する。
音楽、映像、言葉、公開方法までを、
一つの作品として設計する。
すべての感覚に、明確な名前や物語が必要だとは考えていません。
理解するより先に、何かを感じる。意味が分からないまま、映像や音だけが記憶に残る。「思考と構造」は、そのような体験をつくるための作品です。
思考と構造|Chapter 01
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